■ V. 親として、大人として ■
家族で一緒に楽しんで欲しい

- 紘良さんは、実際の自分の生活…園長、お父さん、ミュージシャン、そういうのがフィードバックされて「BALLAD」に反映されていると思います。紘良さんのように特にこどもと接する機会が多い人は、少ない人と差があると思いますが。

K:こどもに関わること、保育観とか教育者としてのプロフェッショナルだと思ってますから、一般の人が考えつきにくい問題への意識とか、そういうものは敏感に持ってますし、今の社会の教育に関する流れとか踏まえたうえで無意識に行動していますね。

- 美和さんがこの本の編集という仕事をしているときに、一児の母として反映されてくることは、なにかありますか?

M:あんまり、自分が母親だという意識を持って本作りはしていないのですが、最近思ったのが、音楽もおもちゃもテレビも、こどもを黙らせるために使うことが多いんじゃないかなあと思って。私も、ご飯作ってる間に見せちゃうのをやめようと思ってる(笑)。夕方のこども番組もご飯を作る時間帯に合わせて放送しているんですよね。核家族化も進んでいるし、仕事でお父さんの帰りが遅かったりすると、しょうがないことだし、私も助かっているんだけど、音楽の楽しみを、また違う選択肢のひとつとして提案できたらいいなと思います。家族で一緒に楽しんで欲しいです。

- それでは最後に、saitocnoとして今後の目標などがあれば教えてください。

K:死ぬまで生きる!

M:勇敢に生きる!わたしたちが、食べたり、寝たり、仕事したり、遊んだりしているなかのひとつが、saitocnoの活動なんです。

- なんともおふたりらしい締めのお言葉でした(笑)。ありがとうございました!

この日インタビューをしたsaitocnoの素敵なご自宅から1枚。AIDAのメンバー、ダニエル・リトルトン(エリザベスの旦那さんでもある方)が、saitocnoご夫妻のお子さんが産まれたときに書いてくれた詩。ちょうど産まれた日に来日公演でこちらに来ていたのだそうです。>

(2010年11月11日 saitocno自宅にて)

saitocnoのおふたりに、こどもにまつわるお薦めアルバムをご紹介いただきました。

  • Dan Zanes / Rocket Ship Beach
    「Sweet Dreamsの福田さんに教えてもらったDan Zanesの存在。親子で楽しめるかっこいいバンドです。思わずくちずさんでしまうメロディーの中に、こだわりのあるアレンジがしびれます!いつか日本で公演をしてもらえたらいいなあと夢見ています。DVDもあるのですが、こども達の前で演奏しているDan Zanes たちがみんな心から楽しんでいるのがわかります。エリザベス・ミッチェルともアメリカで共演しているそうですよ!エリザベスのファンの方にもおすすめです。家族で踊ってください。」
  • V.A. / African Lullaby
    「つつまれるような優しい響きに、大人も子どもも気持ちのよい時間が過ごせます。このララバイ(子守唄)は、子どもたちを『眠らせるため』の音楽じゃないところが魅力的。音色で子どもたちをつつみこみ、優しく守ってくれます。このCDをながすと部屋の空気がたちまち変わって、安心した気持ちでベッドに行けますよ。」