リラックスした雰囲気のライヴが持つ特別な空気感。それを刻みリスナーのもとへ届けるというレコードの美学。50年代にピアニスト/シンガーとして活躍したジェリ・サザーンのラスト・アルバムにして、彼女の魅力がもっとも発揮された1枚がこちらです。ピアニスト兼シンガーとしてキャリアをスタートさせた彼女は徐々にシンガーとして人気を得ましたが、シャイな性格もあって立ち振る舞って歌うポピュラー系シンガーとして売り出されるのを嫌い、このアルバムを最後に音楽業界から引退をしました。派手さを求めずじっくりと歌に向き合う姿勢がそんな経緯からも窺い知ることができます。
本作はハリウッドの名門ジャズ・クラブ「クレッセンド」での59年ライヴ録音。楽器編成で特徴的なのが、チェロが加わっているという点です。時折聴かせるそのゆったりとした響きが美しく、少しハスキーなジェリの歌声とともに作り出されたこのライヴの親密な空気に包まれ、気分を落ち着かせてくれます。
01. I Thought Of You Last Night
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02. I Get A Kick Out Of You
03. Dancing On The Ceiling
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04. Blame It On My Youth
05. Remind Me
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06. You Better Go Now
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07. I'm Just A Woman
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08. Something I Dreamed Last Night
09. Nice Work If You Can Get It
10. When I Fall In Love
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ジェリ・サザーン(vocal, piano)/ディック・ハザード(piano, arrangement)/ジョン・キッツミラー(bass)/フランク・キャップ(drums)/エドガー・ラストガーデン(cello)
録音:1959年
total playing time: 34:46
〈見つめていたい歌姫たち〜オリジナル紙ジャケ・コレクション〉シリーズでの2022年再発盤。歌詞/日本語解説付き。詳細画像は前回リリース時のもので帯や品番表記部分等のデザインが異なります。