音楽に寄り添うことは祈り。
6作目となるこのアルバム。木太聡が使用するピアノ、トイピアノ、コンサーティーナ、オルガンといった楽器は彼のコレクションであり、どれも古いものだ。楽器が重ねた年月がおのずと音色に現れる。生み出される曲にはそれぞれの登場人物が居て、奏でられる順番も出番を待つ役者のごとく意味を持っているかのよう。
不在の教会。音の役者たちはこう言っているのかもしれない。「教会へ続く道程こそが大事であって、最も尊ぶべきものは既に在るものではなく、そこへ辿り着く過程なのだ。」目に見えるところに拠り所がない者にとっても、音楽は心の支え、拠り所となるに違いない。教会が無くとも、祈る像が無くとも。
01. すぐに消える名前
02. 善人よ、去れ
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03. 巡礼前夜
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04. 優しくしないで
05. 退屈な祈り
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06. 回航
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07. 穂月の頃
08. 冷たい盗人
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09. 殴る女
10. 赤藁の弓遊び
11. アルゴー船路
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12. 夜を別つ列車
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13. 無数の下
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14. 藁を編む様に
total playing time: 63:57
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大小島真木(ジャケット)
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