窓から入る風が机の上の手紙をふわりと舞い落とした。外からは揺らぐ葉の音が聞こえる。誰かを想う。そんな音楽。
田辺玄はWATER WATER CAMELなどギターをメインとするバンド活動の傍らに、自らもスタジオを持つレコーディングエンジニアであり、手掛けた作品は多岐にわたる。そのスタジオ「Studio Camel House」は甲府の街並みが一望できる高台にある。音に耳をそばだてることを生業とした男が、普段から耳にし感じている物事を奏でたこのアルバムは、どこか「自然」に近い。揺らぐような曲調もあれば、淡々と同じリズムが繰り返される曲もある。よく聴けば外の音と思われるノイズがうっすらとバックにあり、聴くほどに馴染むギターの調べが綴られている(08のみピアノ曲/04のみスキャット入り)。質感の良い紙ジャケットは見開いたところにあるスリットにCDを仕舞う形。文字は銀色の箔押しに。
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田辺玄 Works (田辺玄がエンジニアとして手掛けている作品の取り扱い一覧です)
01. 鳴りはじめる
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02. 町に生きる音
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03. 離れているということ
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04. めく
05. 球体
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06. sai
07. 霧の向こう
08. asa
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09. 雨男
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10. あおち
11. その風が吹き抜けた時に
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total playing time: 44:00