「夜想曲」に続く柴野さつきによる自主レーベルからのサティ録音作品は、劇音楽「星たちの息子」の全曲版。前奏曲部分はよく知られるものの全曲版は演奏される機会が少なく、CDも数える程しかありません。サティにしては珍しく曲が長尺なのは劇音楽ならでは。他曲のフレーズが現れたり旋律の反復が多いのも特徴。現代においては「神秘的」と感じさせる和音進行が試みられており、そのため聴いていると違う世界に連れて行かれるような不思議なイメージに包まれます。ラストには同じく神秘主義的な作品で、瞑想的な旋律が魅力の「天国の英雄的な門への前奏曲」が、幻想の夜の幕引きの如く静かに響きます。


エリック・サティ（1866-1925）：

星たちの息子〜サール・ペラダンによる牧歌劇 古都カルデア
 01. 第1幕への前奏曲　♪　
 02. 第1幕 使命〜カルデアの夜　♪　
 03. 第2幕への前奏曲　♪　
 04. 第2幕 入信〜大寺院の地下の大広間　♪　
 05. 第3幕への前奏曲　♪　
 06. 第3幕 呪文〜パテシ・ゴデア宮殿のテラス　♪　

07. 天国の英雄的な門への前奏曲　♪　

柴野さつき（ピアノ）
録音：2014年

total playing time: 70:07


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