小説を読むと知らない固有名詞が出てくる。はじめは素通りしても、その作品や作家が好きになれば戻って調べ、向こう側が見えるようになるとさらに好きになる。それは音楽も同じ。日本とオーストラリアで育った古川麦(ばく)は博識な音楽家。ブラジルやアルゼンチンの音楽や、タイトルおよび曲のモチーフとなった文学が彼の向こうに見えるもの。ギターを中心に、ピアノ、コーラス、クラリネット、トロンボーンといった楽器。知らなくとも楽しめる、知っていればなおのこと楽しい。やっていることは高度でも軽やかな風のようでそう思わせないのが彼の魅力。
シンガー・ソングライターとしてのソロ活動の他、ドッペルツィマーなどのユニットやcero、空気公団をはじめとした様々なミュージシャンのサポートで活躍している古川麦。ここ数年書き留めてきた歌詞の無い曲を集めた初めてのインストゥルメンタル・アルバム。
01. João
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02. Rivulet
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03. Gatsby
04. Platero
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05. Melancholic Bossa
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06. Interlude
07. Sara
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08. Dry Flower
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09. Coffee
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10. Fiesta de Cumpleaños
total playing time: 28:18
存在感のある7インチサイズの大判ジャケットに台紙とCDが挿入されています。