「Call your wife or husband or lover in late at night and sit down listen.」というキースの言葉どおり、ほっと息をつくような優しいピアノは名盤
『The Melody at Night, with You』を思わせつつ、それ以上の穏やかさと甘いメロディをゆったりと響かせたものとなっています。完全に調律されていないピアノ。2007年の録音からリリースまでに3年の月日を要したこと。『The Melody〜』でも取り上げていた「Don't Ever Leave Me」を(短いながらも)再演しラストに収録しているのは続編的な意思を感じるのとともに、プライヴェートな録音であった『The Melody〜』に込めた思いをより多くのリスナーに向けた作品として作り上げたかったのでは、と感じさせます。パートナーには約30年ぶりの共演となる盟友チャーリー・ヘイデン(ベース)を迎えて、リハーサルもほぼ無い状態でありながらも互いに理解し合いリラックスしたセッションが繰り広げられています。
美しい芳香を放ち夜に咲くジャスミンの花のように、このアルバムはひっそりと、しかし情熱的に愛でられるのを待っています。
01. For All We Know
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02. Where Can I Go Without You
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03. No Moon At All
04. One Day I'll Fly Away
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05. I'm Gonna Laugh You Right Out Of My Life
06. Body And Soul
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07. Goodbye
08. Don't Ever Leave Me
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キース・ジャレット (p)、チャーリー・ヘイデン (b)
録音:2007年
total playing time: 62:54
解説付き。高音質SHM-CD仕様(すべてのCDプレイヤーで再生可能)での2016年再発盤。
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