まどろむようなサマータイム。夏休みの大切な思い出のような１枚。

サンフランシスコの北に位置する町、ミル・ヴァレー。そこに実在する「ストロベリー・ポイント小学校」の４年生生徒と、付属の幼稚園に勤めていた先生、リタ・エイブラムズがこの作品の主人公です。美しい故郷ミル・ヴァレーを讃えた曲05「Mill Valley」がビルボードのシングルTOP100に入るほどのヒットを記録。その後作られ1972年に発表された唯一のアルバムです。

子どもたちの歌声が可愛いのはもちろんですが、01、05、10などのアルバム大半を占めるエイブラムズ先生の自作曲が何より素晴らしいのです。その歌詞は子どもの成長を見守るあたたかな眼差しを感じさせるもので、「ヒッピーのようでカッコ良かった」と生徒が語るエイブラムズ先生の、おおらかな教育精神（と言ったらおおげさですが）が反映されたものとなっています。有名な08「You Are My Sunshine」も、同曲屈指のカヴァーではないでしょうか。プロデュースはラヴィン・スプーンフル（→wiki）を手掛けたことで知られるエリック・ジェイコブセン。その手腕によって集められた一流ミュージシャンが協力した楽曲のアレンジも高レベル。アルバムを通して完成度が高く、子どもが歌うポップスの最高峰と言っていい作品です。


01. Wonder　♪　
02. Floating Away　♪　
03. Buildin' A Heaven On Earth
04. Running In The Green Grass　♪　
05. Mill Valley　♪　
06. I Wonder Why
07. This Time Of Life
08. You Are My Sunshine　♪　
09. I Never Asked
10. Sweet Summertime　♪　

[ Bonus Tracks ]
11. Sad Night　♪　（アルバム未収録曲）
12. The Happiest Day Of My Life（シングル「Mill Valley」のカップリング曲）
13. America, Let's Get Started Again　♪　（1975年発表のラスト・シングル）

total playing time: 34:30


オリジナルの10曲に3曲のボーナストラックを収録した内容は、以前に一度CD化されたときのものと同じ内容ですが、今回の再発ではオリジナルLPの質感に合わせた紙ジャケット仕様となり、オリジナルLPにも入っていたインナー・スリーヴ（歌詞カード）、さらに先生や生徒さんの最新インタビューを盛り込んだブックレット（貴重な写真やシングル盤のジャケットなども掲載）などが付録しています。ライナーノーツは店主/寺田が担当させていただきました。

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