少女はふわふわと。しかし何もせず漂っている訳ではなく。ときに自ら流れに身を任せ。ときに鋭い眼を見せ。美しいものを美しいと言い。強きものの強さに憧れ。大空、空の色、飛ぶ鳥たち、不機嫌な雨空であったり雪、雪どけの輝く風景、春一番。
金延幸子。「日本の女性シンガー・ソングライターの草分け的存在」と語られるのは、偏にその詩的な情景描写の素晴らしさから。そこに見える意思の強さ、飾らないカッコよさ。女性が曲を作り、歌い、自らを主張することは、このアルバムが発表された1972年ごろではまだ珍しいとされることでした。彼女の視点、言葉の選び方、それらに古さを感じさせないところに、『み空』の名盤たる所以があるのでしょう。
01. み空
♪
02. あなたから遠くへ
♪
03. かげろう
♪
04. 時にまかせて
♪
05. 空はふきげん
♪
06. おまえのほしいのは何
07. 青い魚
08. 雪が降れば(ようこさんにささげる)
09. 道行き
10. はやぶさと私
11. 春一番の風は激しく
total playing time: 41:22
※Blu-spec CD2仕様(通常のCDプレイヤーで再生できる高音質CD)。久保田麻琴によるマスタリング&監修による2023年国内再発盤。(試聴音源は旧盤のものとなります)