エマホイ・ツェゲ=マリアム・ゴブルーという名のこの女性は、エチオピアの修道女であり、ピアニストであり作曲家。「エチオピークス」シリーズによって再評価された彼女の、ドイツで10インチ・レコードとして最初にリリースされた音源『Spielt Eigene Kompositionen』("Plays original compositions"の意)がこの度Missisippi Recordsより単体でリリースされました。
その楽曲スタイルは、クラシック音楽とジャズやブルースが、エチオピアの伝統音楽の上でミックスされた教会的音楽と言えるもの。短いフレーズに独特の変化を加え繰り返す、といった形式のようなものを持っており、一定のリズムの中で続く和音の進行は不思議な心地よさを与え、静かでありながらゴスペル音楽と同じような包容力をも感じさせます。レコードのリリース自体も修道院の慈善活動(貧しい子どもたちに良い食事を与えるなど)の資金調達のためだったそうです。なお、2023年時点で99歳(!)と今もご健在。同じくMissisippi Recordsからは今後未発表音源のリリースも控えているそうです。
01. The Homeless Wanderer
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02. The Last Tears Of The Deceased
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03. A Young Girls Complaint
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04. The Mad Man's Laughter
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05. Presentiment
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オリジナル発表年:1963年/モノラル録音
total playing time: 29:21
※本作は『Ethiopiques, Vol. 21: Ethiopia Song』としてリリースされているCDの01〜05と同じ音源となります。