ミサワホーム傘下のミサワホーム総合研究所内に1985年に設立された「サウンドデザイン室」。その活動の一環として、住宅に流す音楽として企画された”Soundscape”シリーズの第１作目として1986年にリリースされた本作。サラウンドというタイトルが示すとおりの正統派アンビエント・ミュージック寄りの吉村弘の重要作のひとつで、この度初復刻となりました。その後ミサワホーム総合研究所は、”MISAWA Classics”として古楽的な作品をリリースするなど、「家具の音楽」的な趣向のCDアルバムをハウスメイカー自らが作り出すという他にあまり類を見ない、あるいはとても80年代的とも言えるレーベルでした。

吉村自ら「音がなっていても静けさを感じさせてくれる音楽。（中略）音楽は会話のさまたげにならないくらいで、コーヒー・カップやスプーンの音、足音やエアコンの音もいっしょに音の仲間に入れてあげてください。」と語るように、この音楽は身の回りの音、それこそ家の中にある普段の暮らしの音が加わってこそ完成されるもの。復刻リリースは米Temporal Driftから。当時の企画制作に関わった塩川博義氏（日本大学生産工学部教授）による解説が付き、吉村弘の海外再発諸作同様、愛情が感じられる丁寧なリイシュー・ワークとなっています。


01. Time after time　♪　
02. Surround　♪　
03. Something blue　♪　
04. Time forest　♪　
05. Water planet　♪　
06. Green shower　♪　

total playing time: 39:52


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