中世の音楽には不思議な癒しの魔法があり、知らない記憶を呼び起こされるような、安らぎの効果があるように感じます。
水牛や羊の角で作られる楽器、ゲムスホルン。吹き口はリコーダーのようで、指穴を抑えて音階を奏でるその音色はオカリナに似ているという珍しい楽器です。このアルバムには12〜17世紀にかけてゲムスホルンのために作られた舞曲を、リュートや打楽器と組み合わせたシンプルな編成で演奏したものが収録。音色はときに物憂げでときに野生味を持ち合わせますが、大きな音を奏でられるわけではないので演奏そのものはリラックスして聴け、ふくろうの鳴き声にも似てどことなく神秘的な雰囲気すらあります。「中世」「ルネサンス」「バロック中期」と3部構成になっており、時代を経るにつれて作曲に複雑さ/幅広さが加わっていくのがわかるのも一興です。演奏はイタリアを拠点とする古楽合奏団 、イル・ジャルディーノ・デッレ・ムーゼ。ブックレットには英語、イタリア語による解説が掲載。
【中世】
作者不詳(12-13世紀):
01. スヴァン・ススピール「エスタンピィーダ」
02. 葉を見た後 舞曲
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作者不詳(13-14世紀):
03. ノタ 舞曲
04. 王のダンス 第2番
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作者不詳(12-13世紀):
05. 今聞こえましたね 舞曲
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アルフォンソ10世「賢王」(1221-1284):
06. 聖母マリアのカンティガス
作者不詳(13世紀):
07. 楽しき時こそ
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作者不詳(14世紀):
08. サルタレッロ
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【ルネサンス】
ピエール・アテニャン(1494-1552):
09. イタリアの猫 舞曲
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ティールマン・スザート(c.1510/15-c.1570):
10. アレマイン 第6番
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11. Reprise La pingne
トワノ・アルボー(1520-1595):
12. ガイヤルドの調べ「私をさいなむ悩み」
エティエンヌ・デュ・テルトル(16世紀):
13. ブランル 第4番
トワノ・アルボー:
14. ヴォルトの調べ
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15. 洗濯女のブランル
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クロード・ジェルヴェーズ(c.1510-c.1558):
16. シャンパーニュのブランル 第10番
エティエンヌ・デュ・テルトル:
17. ブランル 第3番
ジャック・モデルヌc.1495/1500-c.1560):
18. ブランル 第17番
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【バロック】
作者不詳(17世紀):
19. 村のブランル
20. デュランス・マスク 1624
ジョン・プレイフォード (1623-1686):
21. ひばりのさえずり
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ジョン・プレイフォード (1623-1686):
22. 女神たち
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イル・ジャルディーノ・デッレ・ムーゼ
シモーネ・エッレ(ゲムスホルンおよび指揮)
ウーゴ・ナストルッチ(中世リュート、ウード)
マウロ・オッキオネーロ(ヒストリカル・パーカッション)
録音:2024年
total playing time: 74:00