クラシック、聴きますか?

聴きたいと思っていてもあまりに量が多すぎてどこから聴いていいかわからないのがクラシックというジャンルではないでしょうか。そもそも「クラシック」としてレコード屋さんが扱うのはそれこそ17世紀とかそれ以前の時代のヨーロッパ音楽から、ついさっき生まれたような国籍を問わない「現代音楽」まで幅が広すぎます。

ここではクラシック入門について少し書いてみたいと思います。

クラシックは主に、
・国
・時代
・演奏形態
によって特徴づけることができます。

■ 1. まず、作曲家がどの国の出身か ■

クラシックが発展したのはドイツをはじめとしたヨーロッパです。ヨーロッパの中でも国によって作風に特徴があります。重厚で堅実なドイツ、洒落たセンスのフランス、紳士の国らしい上品さのイギリス、情熱と哀愁のスペイン、透明感あふれる北欧…などなど、簡単な言葉で表すとこんな感じです。

ヨーロッパ以外にも作曲家はもちろんいます。共産党政権下でのロシアの作品には抑圧と反発の厳しさを感じますし、自由の国アメリカにはそれこそ音楽にも自由を感じます。ブラジルにも中国にも民族音楽のリズムを取り入れた作品を作り出している作曲家がいます。もちろん日本にも。その国々の歴史や風土や気質が作品に表れるのです。

■ 2. 次に作曲された時代です ■

音楽はその時代時代によって流行があります。例えば20世紀のアメリカの音楽にだって1940年と1990年では違う音楽が作られていますよね。クラシックにも同様のことが言えます。

クラシックはすごく大雑把に分けると、【バロック/古典派/ロマン派/近代/現代】と分けられます。バッハやヴィヴァルディはバロック。モーツァルトやベートーヴェンなどクラシック音楽の基礎を作った古典派。リスト、ブラームスなどより個人的な感情表現と濃厚な旋律が特徴のロマン派。ラヴェル、サティなどフランスの作曲家やヨーロッパ以外の国の作曲家が台頭し、色彩豊かに洗練されていった近代。そして20世紀に入り、不協和音など音楽のさらなる実験を模索した現代。となります。もちろんこれより細かい分類がなされていますし、これに当てはまらない作曲家も多数います。

■ 3. そして演奏形態です ■

大編成のオーケストラ(ときに合唱も)による壮大な作品から、ピアノやギターのソロ作品までさまざまあります。オーケストラはダイナミックな展開が醍醐味ですし、ある程度楽器を知っていたほうが楽しめます。その点、ピアノ・ソロや弦楽四重奏などは少ない人数だからこそ表現できるきめ細やかな感情表現や楽器そのものの響きを楽しむことができると言えるでしょう。

以上のような点から、自分の好みがどれに当てはまるのかをまず探っていくのがいいでしょう。

クラシックは決して難しくはありません。その時代時代の流行音楽でもあるのです。中には作曲技法や思想などを理解しないといけないような難しいクラシックもありますが…それはちょっと横に置いておいて。雨と休日では比較的聴きやすい作品が多いフランス近代やバロックを中心として「穏やかな音楽」というコンセプトに合ったものを取り揃えて行こうと思っております。雨と休日が提案するクラシック音楽への入り口、テーマ【みんなクラシックを聴きたがっている】はこちらのURLから。
http://shop.ameto.biz/?mode=grp&gid=33063&sort=n

これからクラシックを聴き始める方に、特にお薦めしたい作品をこの中からご紹介します。